卵巣嚢腫

女性に多い病気として知られているものに、卵巣嚢腫があります。卵巣嚢腫は、30~40代の女性に多いと言われており、5~10%の人が何らかの腫瘍を卵巣に持っていると言われています。この卵巣嚢腫、できる場所や大きさによっては手術が必要となる事もありますが、手術に対する痛みはどの程度のものでしょうか?

また、費用や治療に要する期間も気になります。女性にとって子宮筋腫と同じくらい身近な病気である卵巣嚢腫について、手術をすることになった場合に気になることを調べてみました。

妊活は女性だけの問題ではありません!男性の理解と協力が必要です。

卵巣嚢腫の治療方法

妊娠する上でとても大事な、女性にしかない臓器である卵巣、実はとても腫瘍の出来やすい臓器なのだそうです。「卵巣に腫瘍ができた」などと聞くと、大丈夫なのかと心配になるでしょうが、その内のおよそ9割は良性の腫瘍であると言われています。

そして、卵巣にできる良性の腫瘍を総称して、「卵巣嚢腫」と言います。卵巣嚢腫は、あまり(自覚)症状を伴わないため自発的な発見は難しく、妊娠時のエコーや子宮癌検診などの時に、偶発的に見つかることが多いようです。

積極的な治療をするかどうかの判断基準の一つに、嚢腫の大きさがあります。医師によって判断は変わりますが、嚢腫の大きさがおよそ5センチ以下であれば定期的な経過観察のみで、治療を行わない事もあります。5センチを超えてくると、茎捻転や破裂の恐れ、また悪性の疑いが出てくるため手術による治療方法がとられます。

手術について、その方法は何通りかあるようで、病気の状態や妊娠の希望があるかなどによって、手術方法が変わってきます。具体的な方法や内容について、次項でまとめてみました。

卵巣嚢腫の手術、方法や痛みは?

卵巣嚢腫の手術では、嚢腫のみを切除する核出術と、卵巣自体を摘出する全摘出術に分かれます。卵巣は左右に一つずつあるので、片方を摘出しても、排卵が全くできなくなるわけではありません。しかし、二つある時よりも妊娠率が落ちることは確かですし、残った方の卵巣側で卵管の閉塞などが起きてしまうと、自然妊娠は難しくなってしまいます。

そのため、全摘出術は妊娠を望んでいない人や40代以降の人に勧められる治療法となります。核出術、全摘出術、どちらであっても、下腹部を大きく切開して治療を行う開腹術と、より小さな切開で済む腹腔鏡下術のどちらかの方法で手術が行われることが多いようです。もちろん切開痕は小さい方が回復も早く、体への負担も少ないので、最近では可能な限り腹腔鏡下術で処置されることの方が一般的です。

卵巣嚢腫は大きくなると、茎捻転と言う卵巣を支える靭帯が回転して捻れる、という現象が起こることがあります。茎捻転になると激痛を伴い、緊急手術が必要になることがあります。卵巣嚢腫では自覚症状がほとんど無いため、茎捻転を起こして初めて自分が病気であったことに気づく人もいるようです。

手術は全身麻酔下で行われ、腹腔鏡下術よりも開腹術の方が大きく切開するため、術後の痛みは強く出ます。しかし、腹腔鏡下術では、体内にカメラを挿入して手術が行われるため、医師の技術に差が生じるところです。場合によっては、周辺臓器に傷を付けてしまうリスクもあります。開腹術、腹腔鏡下術、ともにメリット、デメリットはあります。

病院によっては開腹術しか行っていない所もあるため、緊急でなく卵巣嚢腫の手術を検討する場合は、どういった術式をとるのか、医師と良く話をする事が大事です。

手術や入院にかかる費用と治療期間

手術や入院となると、費用の問題や社会復帰への必要期間についても気になると思います。上記でも書いた通り、開腹術と腹腔鏡下術では切開の大きさが違うため、身体への負担や術後の回復にも差が出てきます。だいたい開腹術では10日前後の入院期間を要し、腹腔鏡下術では5日前後の入院期間で済みそうです。

どちらもお腹を切開することになりますので、術後は痛みを伴います。腹腔鏡下術では2~3日、開腹術では4~5日ほど切開部が痛むようです。また、治療を開始してから完治までに要する期間は、検査してから術後の経過観察の通院も含めると、数ヶ月程度は必要になるでしょう。卵巣嚢腫は再発することもある病気なので、核出術での治療を受けた場合は、医師の指示通りにきちんと通院する事が大事です。

費用に関して卵巣嚢腫の手術や入院は、もちろん健康保険の対象ですので、自己負担は3割で済みます。とは言っても病院によって差はあるものの、開腹術で15~20万円前後、腹腔鏡下術では30~40万円前後の費用が必要になりそうです。

個人で医療保険に加入している場合は、支払いの対象になっているかどうか確認してみると良いでしょう。また、同一月にかかった医療費が高額になった場合は、高額医療費制度が利用出来る事もありますので、そちらも確認した方が良さそうです。

場合によっては激しい痛みを伴って、緊急手術に至る可能性もある卵巣嚢腫。女性であれば日ごろから体調の変化に気をつけて定期的な検査を受け、できる限り早期発見に努めたいものです。