黄体機能不全 検査結果

不妊治療を行うことになると、女性はたくさんの不妊検査を受けることになります。検査の内容は様々で、すぐに受けられるものから、時期を指定されるものもあります。全ての検査を受けると、およそ1カ月~2カ月ほどかかるでしょう。

検査には血中のホルモン値を調べるものがあり、その結果は標準値とともにまとめて記載したものを渡してくれることが一般的だと思います。渡された検査結果を見ても、記載された数値などの意味がわからなければ、自分の検査結果や状態がどうなのか理解ができないと思います。

ここでは不妊検査の中でも、黄体機能検査の数値について、項目や数値の見方についてまとめてみました。

▼参考 黄体機能不全かなと思ったら!検査方法や費用について

黄体機能不全とは?どんな状態?

不妊に至るには様々な原因がありますが、その中の一つに「黄体機能不全」という状態があります。女性の体では、毎月左右の卵巣で複数の卵胞が育ち、一番よく育った卵胞から卵子が放出され(これが排卵です)ます。

排卵が終わると、卵胞は「黄体」という器官に変化し、この黄体からは、黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されます。黄体ホルモンには、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を厚くしたり、基礎体温を上げて妊娠が継続するのに有利な状態にする作用があります。

そのため、この黄体ホルモンの分泌が不足すると、妊娠しにくくなると言えます。何らかの原因により、黄体ホルモンの分泌が正常に行われない状態を、「黄体機能不全」と言います。

この黄体機能不全という状態、実は病院で検査を受けなくても、自分自身で疑いを持つことが可能です。早めに自分で疑いを持つことができれば、婦人科を受診するきっかけにもなりますし、妊娠を希望する人にとっては早期に治療を開始するきっかけにもなります。次項では黄体機能不全の検査方法や、症状についてまとめました。

黄体機能不全を調べる方法!

黄体機能不全という状態は、妊娠したい女性にとって、改善しておきたいことの一つでしょう。妊娠したくてもなかなか妊娠できないと言った場合には、黄体機能不全を疑うべきかもしれません。

自分が黄体機能不全であるかどうかを疑うきっかけになるものに、基礎体温があります。

正常な生理周期を持つ人であれば、低温期が約2週間、高温期が約2週間ずつの2層を示す基礎体温表ですが、黄体ホルモンの分泌が正常に行わなければ、体温を高温に保つことができないため、高温期が短くなる(10日以下)といった特徴がみられます。

その他にも、生理周期が短かったり、低温期と高温期の体温差が小さい(0.3度以下)というのも、黄体機能不全の人に見られる基礎体温表の特徴です。

基礎体温にて黄体機能不全の疑いがあれば、婦人科でホルモン値の検査をすることで、より正確に自分の状態を把握することができるでしょう。

病院では基礎体温表をもとに問診を行い、採血をして血中のホルモン値を調べます。検査結果には、各ホルモン値の標準値と共に、自分の数値が記載されているはずです。検査の結果について、数値だけを見ても自分がどのような状態であるのか、わかりにくいと思います。

また、不妊治療を扱う病院では患者数が多く、一人一人の患者に割く時間も限られており、結果の説明や状態について、詳しくは教えてもらえないかもしれません。そこで下記では、黄体機能不全に関係するホルモン値について、見方や標準値などをまとめました。

検査結果の見方!

黄体ホルモンは、妊娠を望む女性にとってとても大事なホルモンですが、何らかの原因によって正常に分泌されなくなることがあります。

黄体ホルモンが正常に分泌されているかどうかは、血中のホルモン値を測定することで確認ができます。検査は採血することで行いますが、その検査結果には多くの記号や数値が並んでいます。

何がどういった意味なのか、しっかり把握しておかなければ、検査結果を見ても自分がどういう状態なのか理解できないはずです。下記には、採血によって調べるホルモンの種類や数値の見方をまとめました。

  • FSH(卵胞刺激ホルモン):脳の視床下部という部位から脳下垂体に指示が出て、下垂体から分泌されるホルモンのひとつ。主に卵胞の発育を促す効果があるホルモンで、FSHの分泌量は黄体ホルモンの分泌に影響します。通常、月経期(月経3~5日目)での採血にて検査され、その時期の基準値は、2.0~8.4mlU/mLとなっています。
  • LH(黄体化ホルモン):上記FSH同様、下垂体から分泌されるホルモンのひとつ。主に成熟した卵胞から排卵を促す作用があるホルモンです。こちらの分泌量も黄体ホルモンの分泌に影響があります。FSHの検査と一緒に検査ができ、月経期の基準値は1.0~7.8mlU/mLとなっています。
  • P4(黄体ホルモン、プロゲステロン):FSHやLHの分泌を受け、卵巣から分泌されるホルモンで、子宮内膜を厚くして受精卵が着床し易いように状況を整える作用があります。排卵後5~7日目に採血にてホルモン値を調べます。黄体期での基準値は5~30ng/mLで、この時期に10ng/mL以下だと黄体機能不全が疑われます。

主にこの3つのホルモン値結果から黄体機能の検査が行われます。FSHとLHは月経期に、P4は黄体期に調べる必要があるので、最低でも2回の採血による検査が必要になるでしょう。

記載の数値は黄体機能不全を検査する際に注意しなければならない基準値であり、それぞれの正常値は時期によって変動します。

黄体機能不全の検査には関係が無いためここでは説明を省きましたが、不妊治療中によく数値を調べるホルモンには上記の他にも、E2(エストラジオール)、プロラクチンなどがあります。

基礎体温表から黄体機能不全が疑われる場合には、婦人科にて上記の様なホルモン検査を受け、特に妊娠を望む場合は早期治療を開始したいものです。

▼参考 自分で発見可能?黄体機能不全は基礎体温表でわかることも