人工授精

不妊治療の中でも、人工授精について皆さんはどのくらいご存知でしょうか?私は約5年間の不妊治療期間中に8回の人工授精の経験があります。

最初のうちは言葉のイメージから、とても大変な治療なのではないかと心配したものです。実際に受けてみると、不妊治療としてはまだまだ序の口、想像していたほどの大変さは感じず、チャレンジし易い治療でした。人工授精という治療は一回でうまくいくこともあれば、何度か回数を重ねないと成功しないこともあります。

もちろん、回数を重ねても成功しないこともあります。また、回数を重ねることで成功するのであれば、早く子供を授かりたい方たちであれば、期間をおかず治療にトライしたいという気持ちになるのではないでしょうか。そこで今回は表題のとおり、人工授精を受ける期間、間隔について8回の実体験をもとに書いてみました。

妊活は女性だけの問題ではありません!男性の理解と協力が必要です。

人工授精の失敗とは?

人工授精の治療は、通常生理3日目から始まります。生理3日目に排卵誘発剤(多くの場合クロミッドという薬)の服用を開始し、卵胞を育てます。

排卵日が近くなると何回か通院し、超音波エコーにて卵胞の大きさなどをチェックし、排卵日を特定します。

排卵日当日(もしくは前日、翌日)に、事前に採取しておいたパートナーの精液を女性の子宮に直接注入することで処置は完了となります。

⇒ 人工授精当日の待ち時間は?どれくらいかかる?

その後、処置当日より黄体ホルモン剤(多くの場合ルトラールという薬)の服用を指示されますので、処方された量を飲みきります(私の場合10日分でした)。

⇒ 人工授精後の黄体ホルモン剤の効果とは?副作用は?ルトラール

ここまでで1回の治療が終了することになります。「人工授精の失敗」=「妊娠不成立」ということになると思いますので、生理予定日ごろに生理が開始することで、その回の治療は「失敗」ということになってしまいます。

黄体ホルモン剤を服用している間は、体温は高温を維持し生理も始まらないでしょう。黄体ホルモン剤の服用が完全に終了し、数日(1週間ほど)たっても生理が始まらなければ、妊娠の可能性が有りということになります。

失敗後、次に受けるまでの間隔は?

妊娠を望んでいる人たちにとって、治療の結果がでるのに時間、年月がかかるのは好ましくありません。できるのであれば、一日でもはやく子供を授かりたいはずです。

では、人工授精を受けるのに間隔をあける必要はあるのでしょうか?

上記のようにして、治療の1周期が終了するわけですが、失敗した場合にすぐに2回目、3回目の治療にトライすることができるのか、というと、半分は「イエス」です。

実際に8度の人工授精の経験の中で、2ヶ月連続で人工授精にチャレンジしたときもありました。

私の場合卵管が左側しかなく、左の卵巣から排卵しそうなときだけ人工授精を行っていたのですが、排卵というのは毎回左右交互に起こるわけではなく、左側から排卵しそうなときはチャンスだった訳です。

医師からも2ヶ月続けて人工授精を行うことに対し、何も問題点があるといわれたことはなく、むしろ左側から排卵しそうなときはチャレンジするべきだと言われていました。

2ヶ月連続で人工授精を受けることになる場合、上記の周期でいくと、黄体ホルモン剤の服用が終わって数日で生理が開始することになりますので、また生理開始3日目に受診の予約をし、排卵誘発剤を服用するところから始めることになるでしょう。

間隔をあけなければならない場合もあるので注意!

上記において、間隔をあけずに人工授精の治療にチャレンジできるのかについて、半分「イエス」と回答しましたが、それには、医師の診察の結果が関係してきます。

できるだけ早くに結果が欲しい気持ちはわかりますが、間隔をあけずにトライすることが難しい場合もあります。人工授精の治療において、先ほど簡単に1周期の流れを書きましたが、多くの場合生理開始3日目に排卵誘発剤の服用を指示されることがある、と書きました。

私が処方されていたのは「クロミッド」という薬でしたが、排卵誘発剤の効果には「卵胞の発育を促す(大きく育てる)」、「複数個の優良卵胞を育てる」というものがあります。

通常であれば、毎月何個かの卵胞が育ち、その中でも一番良く育った卵胞(主席卵胞)からのみ排卵が起こることになります。しかし、排卵誘発剤を使用すると、何個もの優良卵胞が育つことがあります。これは卵巣過剰刺激症候群(OHSS)と呼ばれる

排卵誘発剤の副作用として懸念されることなのですが、たくさんの優良卵胞、大きな卵胞が育つことによって卵巣が膨れ上がり、卵巣が腫れたり、下腹部に痛みや不快感を生じることがあるのです。

このような症状がある方の場合、1周期が終わったからと言ってまたすぐに排卵誘発剤の服用を開始することはできないので、1ヶ月休んで様子をみる、ということになるでしょう。

その場合、2周期連続の治療はできないことになります。多くの場合、OHSSを発症してもその程度は軽く済むことがほとんどです。医師の判断を仰ぎ、あせらずに治療を続けましょう。

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