人工授精 筋肉注射

現在の日本では不妊に悩んでいる方は想像以上に多く、不妊治療の専門医院も少し前に比べると数が増えたように感じます。不妊治療を始めることになると、どんな治療があるのか、その治療には痛みは伴うのか、どのくらいの期間がかかるのか、など気になることがたくさん
でてきます。

また、人から話を聞いたりネットでの体験談を通して、ある程度治療の内容について把握してはいるものの実際に自分が受けることになると、痛みを伴う治療の場合どの程度のものなのか気になってしまいます。「痛み」に関して、もちろんその人個人によって感じ方が変わってくるので、みんな平均して「このぐらいの痛み」というのはありません。

しかし、前もってこの治療には痛みを伴うということがわかっていれば、多少の心構えができるかもしれません。今回は、人工授精を受けることになったとき、皆さんが受けることになるであろう筋肉注射について書いてみました。

妊活は女性だけの問題ではありません!男性の理解と協力が必要です。

人工授精治療中に受ける筋肉注射って痛い?

私は人工授精を受けるまで、「筋肉注射」というものを受けたことが無かったため、初めて受けた時は少し衝撃的でした。

というのも、点滴や採血などは男性も女性も健康診断や病院などで受けたことがある方は多いのではないかと思います。しかし、「筋肉注射」となると、縁の無い人にとっては一度もうけたことがなく、ひょっとしたら私と同じように「不妊治療で初めて受けた」という人も多いのではないでしょうか?

「筋肉注射」というくらいですので、筋肉組織に針を刺し薬剤を注入していくわけですが、何も知らずに受けた時は痛みで少しびっくりしてしまいました。過去に採血、点滴の経験はあったものの、それとは比べ物にならない痛みです。

病院では特に希望がなければ二の腕から肩付近に刺されるわけですが、刺すときも痛ければ薬剤を注入されるときはもっと痛く、注入が終わったあともしばらく痛みが続きます。運悪く血管などに針が当たってしまうと、青あざのようになり当分の間消えないこともあります。

痛みに弱い方であれば、肩付近ではなくお尻に注射してもらうことをおすすめします。私も最初のころは肩付近への注射を受けていたのですが、何度受けてもその痛みに慣れず痛がっていると、看護士さんから「お尻の方が痛くないという方が多いですよ」と言うのを聞き、それ以降少し衣類を脱ぐのが手間ですが、お尻への筋肉注射をうけていました。

脂肪が多い分、臀部は少し痛みに鈍感です。私も痛みに弱い方は、お尻に受けることをおすすめします。

筋肉注射ってなんのために受けるの?

人工授精の治療でよく使われる筋肉注射といえば、HCG注射だと思われます。では、このHCG注射とはなんのために受けなければいけないのでしょうか?

私が過去に人工授精を受けたときに、医師から説明された理由、タイミングについて下記に書いてみました。HCGとは「ヒト絨毛性ゴナドトロピン」と呼ばれるホルモンの一種で、最初に受けたタイミングは人工授精の前日でした。

このとき医師から受けた説明では「排卵を確実に起こさせるための注射」とのことでした。卵胞は20~22ミリ前後になると排卵が起こるのですが、この大きさ前後になった時にHCG注射をすることによって36時間以内に排卵を起こさせる、という効果があります。

この注射を受けることにより、排卵を確実に起こさせる状態にしてから人工授精を行っているのです。36時間以内ということは、前日に注射を受け翌日に卵胞をチェックすると、まだ排卵していないこともあります。この場合は人工授精後に再度この注射を受けることになるかも知れません(医師の判断ですので打たないこともあります)。

注射を受ける回数は?

上記のように痛みを伴う筋肉注射ですが、場合によっては1周期の治療のうちに何度も受けなければならなくなります。というのも、HCG注射というのは前述において「排卵を確実に起こさせる」という効果があると書きましたが、そのほかにも黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌を促すという効果もあるのです。

黄体ホルモンは、子宮内膜を厚くしたり高温期を継続させたりと、妊娠を助けるホルモンになります。私が受けた人工授精の治療では、人工授精後1日おきに通院し、このHCG注射を3回受けました。

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これも病院によって回数や薬剤の単位、注射の有無は異なります。内服薬だけで対応することもあれば、内服薬プラス筋肉注射で黄体ホルモンを補充することもあります。

なお、この注射に関しては保険適用ですので、金額についてはそれほど心配することはありません(私が受けた当時で600円~1000円程度の支払いでした)。筋肉注射は確かに痛い!ですが、妊娠を継続させるための大切なホルモンを補充していることを理解し、なるべく痛くない位置で受けるようにしたいものです。

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