人工授精 旦那風邪

不妊治療のひとつである人工授精において、男性パートナーの役割はとても重要なものです。自然妊娠であっても、人工授精であっても、妊娠できるタイミングは月に一度だけです。

人工授精を受けるには、女性側は処置の前から薬の服用があったり、時には注射を受けたりと、その日のために色々と準備をしています。

男性側も禁欲期間があったり、体調に気遣ったりと、当日に向けてお互いにコンディションを整えているはずです。

そんな中、男性パートナーが人工授精当日に風邪をひいてしまったとしたら、治療そのものになにかしらの影響はあるのでしょうか?

また、受精能力に関わる精子の運動率に影響がでるものでしょうか?経験を基に以下に考察してみました。

人工授精と精子の運動率の関係

人工授精を受ける前、いえ、不妊治療を受ける前に、ほとんどの方は男性も女性も不妊についての検査を受けるはずです。男性が受けることになる最初の検査は精液検査ですが、その検査では、精液量、粘度、濃度、運動率、総精子数などを調べます。

すべての数値は妊娠において大事なファクタである事に違いはありませんが、とりわけ気になるのは精子の運動率です。

検査した精液中に存在する精子のうち、直進方向に早く進む精子の割合を運動率として数字で出しますが、その割合は50%以上であることが望ましいそうです。

運動率が低いと受精能力も低いとみなされるわけですが、そういった場合に有効になる治療法が人工授精です。人工授精では採取した精液を洗浄し、遠心分離にかけ濃縮することで運動率の高い精子のみを分離することができます。

過去私が人工授精を受けたとき、処置前に洗浄濃縮後の運動率の違いをレポートとして医師から教えてもうらうのですが、濃縮前は57%だった運動率が濃縮後は89%にまで上昇していました。

運動率が問題で妊娠しにくい状況にあったとしたら、人工授精による治療はとても有効な手段といえそうです。

⇒ 人工授精に精子の運動率は関係する?

男性パートナーが風邪をひいても、人工授精は受けられる?

男性パートナーが人工授精当日に風邪をひいてしまった!という場合、精子の運動率に影響はでるのでしょうか?

また、その場合に人工授精を受けても問題ないのでしょうか?普段、精子の運動率が低かった場合、その上に風邪をひいている状態で採取、処置しても問題ないのか、となるととても気になりますよね。

しかし、ほとんどの場合それは心配ないはずです。なぜなら精子が作られるサイクルを考えると納得できるのですが、男性の精巣で作られる精子は1日2日でできるものではなく、約80日間かけて作られるそうです。

となると、風邪をひいた当日に採取した精子は80日前に作られている精子なので、精子自体が風邪の影響を受けているとは考えられませんよね?

このことから、人工授精当日に男性が風邪をひいていても、処置を受けることに問題はなく、悪影響も無いだろうと言えそうです。

また処置当日にレポートとして教えていただく運動率というのも、約80日前に体内で作られた精子の運動率ということになります(その日の運動率が悪かったとしても、当日風邪をひいていたからだ、というわけではないということです)。

運動率をあげるため、男性も妊活をしよう!

妊娠のチャンスは月に一度、ましてや治療中ともなると前から準備などしている訳で、そのチャンスを棒に振るようなことはめったなことではしたくないですよね。

上記のとおり、男性が風邪をひいていても人工授精において特に影響が出そうな要因はなさそうです。過度に心配するのはやめ、落ち着いて治療に臨んでください。

また、男性の精子というのはとてもデリケートで、その状態は外的要因(ストレス、睡眠不足、飲酒、喫煙など)に大きく左右されるそうです。

風邪をひいたからといって心配するのではなく、運動率のことで気になっているのであれば、まず生活習慣を見直し、男性も妊活をしましょう。そうすることで約2ヵ月後(約80日後)には良い成果が出ているかもしれません。

⇒ 不妊治療の解決のために心がけたい5つの日常生活のポイント