タイミング法 PCOS

近年何かと話題になる事が多い「不妊治療」ですが、不妊の原因にははっきりと理由がわかっているものと、不明なまま不妊と位置づけられるものがあります。

近年不妊の原因として患者数が増加してきている婦人科系疾患の一つに、多嚢胞性卵巣症候群(以下PCOSと書きます)という病気があります。

この病気は不妊の原因となるだけでなく、日常生活にも支障をきたす可能性がある病気です。検査の結果PCOSと診断された場合、治療を受けることにより妊娠することは可能なのでしょうか?

今回はPCOSとタイミング治療の関係について、下記のようにまとめてみました。

妊活は女性だけの問題ではありません!男性の理解と協力が必要です。

PCOSとはどんな病気?症状は?

女性の体内では、毎月左右の卵巣にて複数個の卵胞が成長します。そのうち、一番良く育った卵胞からのみ卵子が放出され、排卵が起こります。

しかし、PCOSを患っている方では、複数の卵胞が成長しても成長の度合いが遅く、ある程度までは成長しても排卵には至らなかったり、時間がかかったりします。

そのため卵巣内に多数の卵胞が溜まり、月経不順・月経異常や無排卵月経の原因となります。

PCOSでは主に月経異常、肥満、不妊、多毛・ニキビ(男性化兆候)などの(自覚)症状があると言われています。

PCOSは排卵が何らかの原因で起こらなかったり、起こりにくい排卵障害のひとつで、20~40代の女性に多い疾患です。

原因としては内分泌異常(脳下垂体から指示されるホルモンのバランスが乱れることに起因する)や、糖代謝異常(男性ホルモンを増加させるインスリンの異常分泌に起因する)などが言われています。

PCOSの治療・改善法とは?

現在、PCOS自体を治療して直すという治療法は確立していないようです。そのため、PCOSのために不妊に陥っているのであれば、その症状がどの程度のものなのか確認しながら、対処していくことになります。

上記にてPCOSにおいては、無排卵であったり、排卵がうまくいかない排卵障害があることが分かりました。排卵が起こらなければ、妊娠することはできませんので、排卵を起こさせる処置が必要になってきます。

その場合まず試すことになるのは、排卵誘発剤の服用です。クロミッド(クロミフェン)と呼ばれる排卵誘発剤を服用し、排卵を促します。クロミッドは比較的副作用の少ない薬剤ですが、その分効果や効き目もゆるく、すぐに結果が出ない場合や、人によっては全く効果が出ないこともあります。

クロミッドで効果が出ない場合には、HMG・HCG療法という注射での治療が行われます。先ほどのクロミッドに比べて効果は高いものの、効き目が短いことがあり、排卵日まで毎日通院する必要があると言ったデメリットがあります。

⇒ HCG注射後のタイミング法はいつが最適?

また、排卵誘発効果は高いのですが、卵巣過剰刺激症候群といった副作用を起こすリスクもあります。その他、すぐに妊娠を望まず症状の改善を目指すのであれば、カウフマン療法と呼ばれるホルモン療法や、月経不順の解消のために低用量ピルの服用をするなどの治療法があります。

PCOSの場合、タイミング法はどうなる?

PCOSの改善をしながら、妊娠を目指す場合、不妊治療の最初のステップであるタイミング治療法にチャレンジすることはできるのでしょうか?

タイミング法とは女性の排卵日のタイミングに合わせて性交渉を持ち、妊娠の確率を上げる方法となります。妊娠するには精子と卵子が出会うタイミングが非常に重要で、そのためには排卵日を特定することが必要不可欠となります。通常、病院で行うタイミング治療では、基礎体温に加えて卵胞のチェックをすることによって、排卵のタイミングを見極めます。

排卵日が特定されれば、何日と何日に性交渉を持つようにと医師から指示される訳ですが、PCOSの場合、排卵日の特定はできるのでしょうか?

上記改善法、治療法にてクロミッド療法、注射療法について書いてきましたが、その結果、排卵が起こるのであればタイミング治療にて妊娠することは可能です。

PCOS対治療の結果、7割ほどの人には排卵がみられるようになるそうです。まずは排卵障害に対しての治療を受け、排卵が確認できるようであれば、タイミング治療を並行して受けることも可能でしょう。

尚、どうしても排卵が難しいという事であれば、体外受精も視野に入れ治療のスケジュールを立てなければならないかも知れません。

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