カウフマン療法

女性は女性ホルモンのバランスの乱れが原因で、体調を崩すことがあります。また女性ホルモンの乱れは、月経不順を起こしたり、不妊の原因になることさえあります。

不妊治療の1つに、カウフマン療法と呼ばれるホルモン治療があります。カウフマン療法では、人工的にホルモンバランスを整える事で月経周期を正常に戻し、妊娠し易い状態を目指します。

不妊治療としてだけでなく、月経に乱れがある人や無月経の人にも適用される治療法ですが、ホルモンの操作を受けることに危険性はないのでしょうか?カウフマン療法を受ける上で、気になる点を調べてみました。

妊活は女性だけの問題ではありません!男性の理解と協力が必要です。

カウフマン療法とは?

女性の月経周期には二つの女性ホルモンが関わっており、それらがバランス良く分泌されることで正常に月経が起こります。月経が始まり排卵が起こるまでは卵胞ホルモンであるエストロゲンが盛んに分泌されており、排卵を境にエストロゲンの分泌が減少し、代わりに黄体ホルモンであるプロゲステロンの分泌が盛んになります。

これらのホルモンが正しく分泌されることで卵胞が育ち排卵が起き、子宮に受精卵が着床し易い状況が整います。

何らかの事情でこれらの女性ホルモンのバランスが乱れると、生理が来ない無月経や、生理の周期が短い頻発月経、もしくは周期が長い稀発月経などの月経不順が生じます。

カウフマン療法では、これら二つの女性ホルモンを人工的に補充、調整することで正常な月経周期に整えます。

カウフマン療法は不妊治療ではありますが、月経不順を整えたい人や、将来的に妊娠を望んでいるという人であれば、病院やクリニック等で適用があるのか相談してみると良いかもしれません。

実際の治療方法とは?

女性ホルモンは、月経開始時にエストロゲンが分泌され始め、排卵期にエストロゲンが減少し、逆にプロゲステロンの分泌が盛んになります。

カウフマン療法ではそれを真似て、人工的に正常な月経周期を作っていきます。

上記2種類の女性ホルモンを人工的に補充、調整していく訳ですが、その方法は主に3通りあります。 それは、錠剤を内服する方法、皮下注射での注射法、湿布での貼付法です。下記にそれぞれの特徴をまとめてみました。

内服法

錠剤を内服し、肝臓から成分を吸収する方法です。主にエストロゲン製剤としてプレマリンが、またプロゲステロン製剤としてデュファストンというホルモン製剤が使用されます。

通常の月経周期でのホルモンの分泌を真似るため、最初にプレマリンを21日間服用し、プレマリン服用開始12日後からデュファストンの服用を開始します。21日間で服用が終了すると、その後1週間は何も服用せず、28日目からまたプレマリンの服用を開始します。

注射法

28日を1周期として、週に一度注射によるホルモン剤の投与を受けます。

第1週と2週はエストロゲン製剤の注射を受け、第3週はエストロゲンとプロゲステロンの合剤の注射を受けます

第4週は何も行わず、また第1週からエストロゲン製剤の注射を開始します。内服法と違い、毎日服用しなくても良いので、飲み忘れなどの心配がありません。

貼付法

湿布のような貼薬を貼って、皮膚からホルモン剤を吸収します。28日を1周期として、第1週、第2週はエストロゲンの貼付薬をお腹やお尻に貼付し、1日置きに貼り替えます。第3週からはエストロゲン、プロゲステロンの合剤の貼付薬を3日に1回貼り替えます。こちらも第4週は何も行いません。注射法とは違って痛みなどはありませんが、皮膚の弱い人はかぶれなどが生じるため、向いていません。

それぞれ個人の状況に合わせて方法を変え、およそ3~6カ月ほど繰り返します。繰り返す事で体が周期を覚え、正常な月経周期を取り戻すことが期待できます。また上記の日数や服用方法などは治療の一例であり、1周期の日数が増減することや、使用する製剤の種類が変わることもあります。

カウフマン療法に危険性はある?

ホルモン製剤を利用して人工的に正常な月経周期を作っていくカウフマン療法ですが、危険性などはあるのでしょうか?上記の通りカウフマン療法では、ホルモン製剤を服用したり注射したりすることで体内に取り入れます。

エストロゲン製剤、プロゲステロン製剤、共に使用する薬によりますが、多少の副作用が報告されています。エストロゲン製剤では、吐気や嘔吐、乳房の張りや痛みなど、プロゲステロン製剤では吐き気や嘔吐、乳房の痛みや張り、頭痛などの副作用があるようです。

どちらも飲み始めに不快な症状が現れることが多いようですが、たいていは服用を続けることで体に慣れが生じ、徐々に症状は軽快していきます。

また稀ではありますが重大な副作用として、血栓症が報告されています。血栓症になると血管に詰まりが生じることで、手足にしびれが出ることがあります。このような症状が出た場合には、服用を中止しすぐに医師に相談することが必要です。

カウフマン療法は比較的副作用の少ない治療法ですが、肝臓疾患、心臓病、腎臓病のある人は病状が悪化する恐れがあるため、受けられない可能性があります。

薬の飲み方や注射の回数、貼薬の張り替えなど、少し分かり辛い部分があるかもしれませんが、病院からの指示通りにスケジュールを守って治療を続けることで、月経周期の改善が期待できます。ホルモン治療という事で、体への悪影響や危険性が心配になるかも知れませんが、カウフマン療法はよく行われている治療であり、使用しているホルモン剤に関しても上記の通りほとんど大きな副作用はありません。

病院からの指示を守り正しく治療を行えば、過剰に心配することはないようです。