漢方薬

風邪を引いたり、体調がおかしくなるとお世話になる病院では、主に西洋医学が主流であり、誰もが何度となくその技術を利用しているはずです。現代の日本では西洋医学が主流ではありますが、鍼や漢方薬といった東洋医学も忘れてはいけません。

私の中で西洋医学は、即効性や緊急時に対応できるもので、東洋医学は緩やかであるが優しい医療というイメージです。体質改善や時間をかけての優しい治療は東洋医学の得意分野であり、それは妊娠・出産の場面においても利用されています。

婦人科系の疾患に広く利用されている漢方薬の一つに、当帰芍薬散という薬があります。この薬、妊娠中の方でも服用する事のできる漢方薬なのですが、妊婦に対してどのような効果があるのでしょうか?当帰芍薬散の正しい飲み方や、効果、効能についてまとめました。

妊活は女性だけの問題ではありません!男性の理解と協力が必要です。

当帰芍薬散とは?どんな薬?

漢方薬はその人の体質や体調に合わせて、数ある中から選ばれて処方される訳ですが、婦人科系の疾患に広く使われる漢方薬の一つに当帰芍薬散があります。漢方薬というのは自然界にある草や木の根などから作られた生薬を、いくつか組み合わせて配合し、作られている薬です。

当帰芍薬散には6つの生薬が配合されており、それらはトウキ、センキュウ、シャクヤク、ビャクジュツ(またはソウジュツ)、タクシャ、ブクリョウの6つです。

  • トウキとセンキュウは血行不良を改善し、冷えの解消に効果があります。
  • シャクヤクは月経痛や肩こり、腰痛などの痛みを和らげる効果があります。
  • ビャクジュツ、タクシャ、ブクリョウには利尿作用があるため、むくみの解消に期待が持てます。

これら6つの生薬が合わさることで一緒に体に働き、より良い効果が得られます。当帰芍薬散の適応症としては、月経不順、生理痛、不妊症、むくみ、頭痛、肩こり、更年期障害、疲労などがあります。血行を良くして体を温め、鎮痛効果が有り、ホルモンバランスをも整えてくれる効果があるため、女性のトラブルには広く対応が期待できる漢方薬と言えます。

漢方薬には即効性はありませんが、体に負担をかけず体質改善ができます。しかし、当帰芍薬散は誰にでも適用が有る訳では無く、体質に合わなければ副作用を発症する元となります。市販でも取り扱いがあるため誰でも購入できますが、安易に服用することは避け、できれば医師や専門家に処方してもらう方が安心です。

当帰芍薬散の妊婦さんへの効果

妊娠中に服用できる薬というのは限られています。それは漢方薬でも同じで、大体のものは服用を禁止されるのが普通です。そんな中、妊娠中でも服用できる薬として、当帰芍薬散は妊婦さんに良く処方されることがあります。

当帰芍薬散は女性のトラブルである月経不順や不妊症、更年期障害だけでなく、妊婦さんにとっても良い効果が有ることが知れらています。配合されている6つの生薬の効果については上記の通りですが、それらは妊娠中のマイナートラブルに関しても効果を発揮します。

妊婦さんに冷えは大敵です。当帰芍薬散に配合されている生薬のトウキとセンキュウには血行を良くして、体を温める作用があります。そのため、冷えの解消や、血行不良からくる貧血や立ちくらみに効果が有ります。

また妊娠中は、赤ちゃんの成長に合わせてお腹は大きくなり、ママの体も変化していきます。その過程で体が重くなってくると、肩こりや腰痛を訴える妊婦さんが増えてきます。生薬のトウキには鎮痛作用があるため、当帰芍薬散を服用することでこれらの痛みを和らげる効果が期待できます。

その他にも当帰芍薬散は、利尿作用に優れた生薬を配合しています。妊娠中はむくみや便秘に悩まされる妊婦さんも多いのですが、当帰芍薬散はそういったトラブルにも効き目を発揮します。

妊娠中は赤ちゃんへの影響を考えると安易に薬などを服用することはできませんが、当帰芍薬散のように妊娠中に服用でき、マイナートラブルに広く効き目のある薬もあります。

上記の様なトラブルで悩んでいるようであれば、当帰芍薬散の処方をお願いしてみると良いかも知れません。

妊娠中の正しい漢方薬の飲み方

薬にはその人に合わせた用法容量があります。それは漢方薬でも同じで、その人の体質、体形、症状の重さになどによって用法容量は変わってきます。基本的に漢方薬は、空腹時に服用することで胃腸に成分を吸収させます。そのため、食前にぬるま湯で服用し、服用の30分後くらいから食事をすることが望ましいようです。

基本的に漢方薬には即効性がないため、最低でも1か月は続けて服用し、体調に変化がないかどうか、見ることが大事です。妊娠中でも服用の方法には変わりはありません。漢方薬(である当帰芍薬散)は、効き目が緩やかで体に優しいのが特徴ですが、薬である以上少なからず副作用も報告されています。主な症状としては、胃部不快感、食欲不振、吐き気、発疹、かゆみ、下痢などです。

私も妊娠中に当帰芍薬散を服用していましたが、特に上記の様な副作用を感じたことはありませんでした。しかし、妊娠中は少しの症状にも敏感になるものだと思います。服用を開始してから不快な症状が出てきた場合は、医師や薬剤師に相談し服用を中止する必要があるかもしれません。

体質に合っていればほとんど副作用が出ることは無く、妊娠中にも服用ができる当帰芍薬散。正しく服用すれば、妊娠中の強い味方になってくれそうです。